蓄熱セラミックス
「永続的に熱エネルギーを保存できる「蓄熱セラミックス」を新発見」という記事がASCII.JPに載っていました。
どういう記事かというと。
東京大学などの研究グループは5月13日、熱を永続的に溜めておける「蓄熱セラミックス」という新概念の物質を発見した。
名前を「ストライプ型-ラムダ-五酸化三チタン」というセラミックスを発見したそうです。 熱を蓄えておき、好きなときに取り出せるそうなのですが、これの凄いところは…
熱を永続的に溜めておける
というところです。
つまり熱を与えると半永久的に熱を蓄えておけるのです。
例えば水は熱するとお湯になりますが、どんどん熱を周りに取られて冷たくなります。通常の物質であればそうなるのです。
ではこのセラミックスは何故半永久的に熱を蓄えておけるのでしょうか。
実は、このセラミックスは熱を熱として蓄えるわけではないそうです。
熱を与えると構造が変化し、圧力を加えると元の構造に戻る。その過程の副産物として熱を放出する。という仕組みのようです。
熱を与える前の構造は「ベータ-五酸化三チタン」、熱を与えた後の構造は「ラムダ-五酸化三チタン」なのですが、どちらも構造として安定しているため勝手に構造が元に戻ることはありません。
しかも、構造を変化させるのは熱だけではなく電気や光でも良いとのことで。 昼間の光を蓄えて夜に熱として取り出すこともできるかもしれません。
研究グループでは、排熱などを溜めて任意の場所・時間で利用できる蓄熱材、または電気や光からの熱エネルギー利用、さらには感圧伝導センサーやメモリーなど電子デバイスなど、さまざまな利用が可能としている
とのことなので、今後の応用が楽しみです。
と偉そうに書いてきましたが、これを知ったのは「ヴォイニッチの科学書」というPoscast番組で知ったものです。
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